CSS研磨技法

研磨については他のページでも色々書かせていただきました。研磨をする事は塗装にとっては見た目はキレイになり良くなりますが、実際は塗装が薄くなり痛みやすくマイナスにしてしまっているのです。しかし、年数の経過した車両などは研磨が必要になってきます。そこで今回はCSSの磨き技法(研磨)について書いていきます。(長文になりました。ごめんなさい) 今までの研磨は・・・(2010年以前)通常塗装を研磨するにはポリッシャーという機械をプロは使用します。沢山種類がありますが代表的な物がシングルポリッシャーといわれるものです。

国産のシングルポリッシャー一方方向に回転します。業界では一番研磨力があると言われ「扱いが難しい・・」とも聞きます。扱いが難しいかどうかは慣れ次第ですかね(^_^;)一方方向に回転し続けますので摩擦熱はかなり高くなります。この機械での磨き方は摩擦熱によって塗装面を柔らかくし磨いていく・・と、私は思っています。
しかしながら、ここで問題なのは摩擦熱なのです。熱で塗装面が柔らかくなり磨き易くなるのはいいのですが熱を加え過ぎると塗装面は溶けてしまいます。よく、磨き過ぎて塗装の下地が出してしまったりなどそういった話を聞きます。磨き過ぎの場合もあるとは思いますがポッリシャーを使用している場合は大半が熱の加え過ぎによる塗装の溶けです。力の入れ過ぎや角などは熱が集中して一気に高くなりますので塗装を溶かしてしまう事が多いでしょう。
プロだから失敗は無い??勿論、プロであれば下地を出してしまったりしてはダメなのですがプロといえど普通の人間ですのでミスをしてしまう事もあるかもしれません。私も含めて。。プロだからこそ更に上を目指し過ぎて失敗してしまうのかも・・・
すみません。。その場合、正直に謝罪しシッカリと補修させていただきます。
見た目はキレイになってますが・・・問題は無事にキレイに磨け、仕上がったお車です。何事もなくキレイになってるはずなのですが熱を加えて柔らかくなり弱くなった塗装は冷めれば元通りの性能を発揮してくれるのか?この疑問をいつの頃からか持つようになりました。人間の肌も摩擦し過ぎると火傷してしまいますが人間はある程度の症状であれば放っておいても元に戻ります。ですが、塗装は・・・正しい答えはきっと塗装にでもならないと分からないのでしょうが私は極力塗装面への加熱を抑えるような磨き技法を考えるようになりました。
考え方の変更、今までスポンジタイプのパットで磨いてあげるのが塗装を削り過ぎず良いと思い主に使用していたのですがスポンジだと塗装面との密着が多い為摩擦熱も発生しやすく温度も高くなります。そこで登場するのが上記画像(ポリッシャー)にも付いているウールタイプのパットです。研磨力が強いのが特徴なのですがその辺りは使い方でどうにでも出来ます。密着も少なく摩擦熱はかなり減少します。ウールタイプの欠点として研磨力が強い為、磨きキズが入りやすく、入ってしまった磨きキズを消す為に何工程も細かく磨いていくわけです。色んなHPなど見ていると「4~5工程磨きます。」等、
工程数が多いのが良いのか?あたかも何工程も磨く事が丁寧で良いことの様に色んな他社HPで見ますが実際は自分で付けた磨きキズの方が消したかったキズ(洗車キズ等)より深く入ってしまいそれをを消す為に頑張っているだけです(汗 昔の私もそうでしたが・・
何度も何度もコンパウンドを付けて同じ場所を時間を掛けて磨いたりすると塗装自体が弱ってしまうと私は思っています。人間様の手術と一緒で長時間より短時間の方が体への負担が少ないように短時間の磨きの方が塗装への負担も少ないはずです。下記画像は磨きキズが入っている状態です。照明の周りがモヤモヤしていますね。(シングルポリッシャー・ウールパット・コンパウンド使用)

 

では、どういった磨きが理想かと言いますと熱を抑え磨きを1~2工程で仕上げる。出来れば1工程ですね^^ そして、必要以上に塗装を削らない。これが私の理想です。運命的な出会い以前より熱を抑えて磨ける機械は持ってはいたのですが・・パワーが足りない。。パワーがあったら面白いのになぁと思ってはいましたがそういった機械にめぐり合わなかった・・・ のですが、2009年12月にある方に紹介していただいて使用してみた機械が、まさに熱を抑えて磨ける超パワータイプでした。(海外製で200V仕様でしたのでパワーがあるわけです。。)
正直、始めはその動きとパワーに圧倒されよく分からなかったのが本音です(^_^;)ですが、慣れてくると目からウロコとはこの事なのかと思うほど熱を抑えながら目的の塗装面にスピーディーに仕上げてくれます。
痛みの多い車で2工程、少々キレイな車であれば1工程です(驚ここまで磨きが早くなるとは思わなかったですね。勿論、仕上がりも今まで以上にピカピカ^^おそらく機械の動きにムダがないのでコンパウンドやパットの性能を100%発揮し必要以上に塗装を削らず何工程も磨かなくて良いというわけです。下記画像は上記画像の際に使用したパット・コンパウンドを使用し超パワータイプの機械で磨いてみました。1工程仕上げでモヤモヤもないですね^^

 

ただ、欠点として機械が超高価な事と使いきれなければ諸刃の剣だということですかね・・・磨きには照明が大事とくに洗車キズや磨くことによって付く磨きキズをしっかり確認するには照明が大事なのです。一言に照明といっても色んな種類の照明があります。HID・水銀灯・蛍光灯などなど・・ 種類も大事ですが一番大事なのは磨き処理部分に色々な角度から光を当てるということです。一定の方向や高さからだけで磨き処理をしてしまうと違う角度から光が当たった時に未処理部分が浮かび上がったりするのです。

 

そういった意味でも移動式・高さ調整式の照明は重要になってきます。 移動式・高さ調整式HID照明

これはまだ未完成ですが壁にLED照明を付けようと考え中な図(汗


頭に付けるヘッドライトですね。細かな部分など磨いたりする時に装着します。沢山照明があっても死角が出来てしまうのでダメージを見落とさないようにしています。照明を天井や壁に固定してしまうと磨きキズなどが見えやすい車・見えにくい車が出てくるのです。当たり前の事ですが車の形・大きさは車種の数だけあります。ですので、車種の数だけ照明の調整(配置位置・高さ・角度)が必要です。
実は私のお店も天井は・・・

ボンネットや天井を磨くには固定式もあった方が便利ですね。蛍光灯・LEDスポット照明を配置しています。


これはなんだ??これは磨きにはあまり関係はないのですが重要な物なのでご紹介。ポリマーもそうですが、ガラスコーティングは濃度が濃いければ濃いほど塗りムラが発生しやすいのです。倉庫内で塗った時は分からなかったけど外に出して、、光の当たり具合で「・・・マジっすか・・」って、思うようなムラを経験された方は結構いるかと思います。私もですから・・(涙 とはいえ外で塗るなんて考えれないし、どうやったら室内でも確認出来るかなぁ・・と、悩んでいました。薄目なコーティングだったら何の問題もないのですが、耐久性が問題有ですから。。たまたま当店(前店舗)の倉庫の壁が半分白なのですが、まぁ良く見える(^_^;) 近くに答えが潜んでおりました^^ 塗装の色がホワイトやシルバーなど淡色系なタイプは全くムラは分からないですが黒や紺、赤など濃色系は本当に注意が必要。色んな角度から確認出来るハンドタイプでムラを見逃しません。