施工場の空調管理

施工場の夏の温度は35~40度以上になります。 冬は早朝だとマイナスになることもあります。 研磨を行うことだけ考えますと夏場の方が熱で塗装面が柔らかくなり
研磨しやすい・・位。。実際はそれほど関係はないですね。 一番の問題はコーティングの
乾燥です。 昔ながらのワックスやポリマー・スプレータイプの様なガラス系コーティング。 この辺りの商品は基本速乾なのでとくに何も気にする必要はありません。 プロの業者が使用する硬化に時間が掛かるガラスコーティングは 当店のタイプだとメーカーの説明は48時間で完全乾燥。この間、水分厳禁。 24時間で触るのはOK。らしい。。 どうすれば完全乾燥の確認が出来るのかというと スプレーで水を吹き付けると完全乾燥すると しっかりとした撥水状態になり、逆に乾燥が不十分だと撥水状態が悪いのです。 4月~9月後半位までは朝一番でコーティングを塗っても夕方には完全乾燥、 7・8月だとお昼には完全乾燥します。 10~3月の間は朝一番で塗って3日後にやっとしっかりとした撥水状態になります。
施工場の温度でこれだけ乾燥時間が変わってくるのです。 専用の保管スペースでもあれば別ですが 基本工場内は施工場なので必要以上に保管スペースとして確保出来ないのです。
昔、当店も持っていた乾燥機(短波・中波)ですが 塗ったコーティングを拭き取ってクリアな状態にして乾燥機をあてる。 私はそう習ったのですが・・(汗 色々経験してきますと冬場の冷えたボディーにコーティング塗って拭き取って 乾燥機を20分くらいあてても全く撥水しません・・・ これで乾燥OKだと思っていた無知な頃が申し訳ないです。。
乾燥機を使うならコーティングを塗る前にボディー面を乾燥機でしっかり温めて 冷めないように出来れば乾燥機をあてつつコーティング塗る・拭き取るを行えば 定着は良くなると思いますが、冷めないように乾燥機をあて続けれるのか?? おそらく乾燥機が数台必要になってきます。こんなお店は見たことないですね。

 

空調を管理しやすいように天井板と大型のカーテンで施工ブースを仕切っています。 私が考える理想の乾燥状況は夏場の工場内。塗装面の温度は25度位がベスト。 夏場の工場内35~40度ですから、まぁ暑いです(汗 施工性は良くはないです。 風通しも作業上、無しですから。。 でも、この状況が理想なのです。 朝から塗ってお昼頃に乾燥してチェックして細かいこと行っていれば 夕方ごろにちょうどお渡し時刻となるのです。 たまに「エアコンつけて空調管理して工場内の温度を下げて施工しやすくして 安全に施工してます」というのを見かけますが 正直、「施工しやすい=定着悪い・施工しにくい=定着良い」なのです。 一番定着するのは炎天下でアツアツなボディーにコーティングを塗ること。 およそ塗装面が80度位なのですが塗った直後で撥水状態になり乾燥終了です。 ただ、塗って拭き取るまでの時間が早過ぎて仕上げることは出来ませんね。 焼き付いて塗ったものが取れなくなりますよね。しかし、それだけ定着が良いという事になります。 当店はコーティング中はエアコンを動かしません。(夏場) 塗装面や工場内の温度が下がってしまいますので。 勿論施工しにくいですが定着と乾燥にはベストです。 あとは扇風機やサーキュレーターみたいなもので風をあてると より乾燥が早まります。 冬場はエアコン・業務用ストーブで夏の工場内を再現出来るようにしています。